大室古墳群 [古墳]
赤城山南麓の変遷
赤城火山斜面と呼ばれる赤城山南麓のなだらかな斜面は、第四紀洪積世に活動を始めたと考えられている赤城火山の火山砕屑物・火山砕屑岩が主たる構成要素で、それらの上を赤城・榛名・浅間山等の火山による火山灰が風化し形成したローム層が厚くおおっている。また、赤城火山斜面上には多数の中小河川が南下しているため、河川の開析によって発達する舌状台地、土砂の流下による沖積地、裾野扇状地を発達させている。その流域に広がる肥沃な沖積地を控えた台地が発達している。この台地上を中心に多くの古墳が群在し、群馬県有数の古墳密集地域を形成している。また、その期問は初期古墳の群集墳を中心とした4世紀から7世紀末までに及んでいる。
大室古墳群
大室古墳群は赤城山の南麓に分布し、前二子古墳・中二子古墳・後二子古墳の三基の大型前方後円墳を中心に築造されている。前二子山古墳・中二子古墳・後二子古墳の順に、6世紀初頭から6世紀後半にかけて築造されたと推定されている。
全体では10以上の大小の古墳が点在しており1991~1996年の調査で、前二子古墳と中二子古墳、後二子古墳と小二子古墳、内堀1号墳の2群に分かれた時期変遷が考えられている。
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