高塚古墳 / 桃井村第54号古墳(上毛古墳総覧)/ 榛東村古墳第34号 [古墳]
高塚古墳 / 桃井村第54号古墳(上毛古墳総覧)/ 榛東村古墳第34号
古墳群の背景
榛名山の東南麓には、広大な裾野地形が広がっている。1万5000~2万年前の榛名山の火山活動でできた溶岩ドームが崩壊して、形成された相馬ヶ原扇状地が広がり、標高の高い所は水はけが良く乾燥し、扇状地末端からは豊かな伏流水が湧出している。扇状地突端部が盛り上がり、コブ状の地形(流れ山)が多く形成されている。この様な小丘の上は、古代の豪族の墳墓が多く見られる。
名称 高塚古墳 / 桃井村第54号古墳(上毛古墳総覧)/
榛東村古墳第34号
史跡指定 群馬県指定史跡
所在地 北群馬郡榛東村新井字高塚2974-6 群馬県林業試験場内
古墳群 高塚古墳群
築造年代 6世紀後半(墳丘北側葺石の上に榛名山二ッ岳噴火による軽石が堆積)
墳形 前方後円墳、2段構築、前庭を有する、基壇は自然地形を利用。
大きさ 長さ60m、前方部:長さ26.5m、高さ4m、後円部:径35m、高さ5.5m、上 部が平坦な 円錐形。
葺石 大ぶりな自然石
埴輪の配列 基壇辺縁に約30㎝間隔でめぐらす。
くびれ部、後円部東南基壇面には、封土根石から辺縁に放射状に、円筒埴輪、朝顔 型埴 輪を密着させて配列。
前方部から武装男子の埴輪が弓と共にまた盾が出土。
前庭部から盛装女子上半身と拑をのせた基台が出土。
後円部墳頂から家形埴輪片。
周溝
埋葬施設 両袖型横穴式石室、後円部南向きに開口、巨石石室、安山岩(自然石)。
石室:全長約10m、玄室:長さ6.55m、幅2.06m、奥壁は巨石を2つ使用。
前庭:奥行6m、幅約1.7m、両側壁は自然石を約45度の傾斜で積み上げ。
石棺
副葬品など 鉄鏃、刀子、金製耳環、墳丘:円筒埴輪、形象埴輪(武装男子、弓、盾、盛装女子、 坩 と器台、玉纏大刀、鞆、靭、その他。
墳丘埋没地から玉纒大刀、靭、鞆、馬具などの破片。
前庭部、後円部周囲、くびれ部、前方部などから大型の壺(須恵器)、提瓶、高杯、 土 師器杯などが出土。
備考 主軸は後円部を東に向けた東西方向。
墳丘や石室の設計に高麗尺を使用。
上級の首長の墓と推定される。
高塚古墳の墳丘と葺石、埴輪配列
高塚古墳の石室と前庭
高塚古墳後円部東南基壇面の埴輪配列
大島青松園で生きたハンセン病回復者の人生の語り:深くふかく目を瞑るなり、本当に吾らが見るべきものを見るため
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- 出版社/メーカー: 風間書房
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