抜鉾神社(菊池町)のウサギ伝説 [石造物]
抜鉾神社(ぬきほこじんじゃ) 高崎市菊地町
菊地町のウサギ伝説
抜鉾神社にまつわる民話・伝説
昔、和田山(今の箕郷町に属する)和田氏の隠れていたところに松本三左衛門という人が居ました、温厚篤実な敬神家だった・・・
特に抜鉾神社を信仰していた、ある年天然痘が大流行してしていて三左衛門の二人の子供も病気にかかって、病状日々重く、命旦夕に迫った、三左衛門夫婦は医薬に看護に心身を労し、もはや神の助けによるほかなく、ひたすら神に祈った、三左衛門は疲れにウトウトしたと思ったら、夢の中に老翁が現れ厳かに言うのであった。
[当神の化身である、お前の平素の心掛け、深く感謝するところで、ついては二人の子供の難病を、ウサギを身代わりとして、治してあげよう]
そこで夢そこで夢が覚めた・・・ それから幾日が過ぎて、さすがの重病もまったく快癒して、天然痘の跡も残らずにただ驚くばかりだった、不思議というほかなかった。たまたまウサギを売りに来た男があった、三左衛門派はウサギを買い求め、生きているものを殺すに忍びないと竹筒の中に飼っていた、ところが、病気の子供が軽くなるにつれて、ウサギの前進が天然痘にかかった様になり、子供たちが全快と同時にそのウサギは重い様相を呈したという、まことに神明の・・・
霊験のあらたかというべく、遠近伝えを聞いて抜鉾神社に参拝者が・・・
日々増して多く、其の後・祭礼のときに、あまりの賑わいに氏子の子供二人が群集中からもみ出されて、路端の畑の中に転びこみ・・・
ヒエの切株で目を突き激しい痛みだった、そこで子供の眼を神泉で洗ってやったところ痛みがなくなり、まことに神霊の加護あらたか といわねばならなかった。然し、不思議なことに其の後、この神池のウサギは、いずれもみな片目だと言われている。(抜鉾神社説明板より)
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